あの時　送れずじまいだったメール

未送信ボックスに入ったまま

今なら送れる？

あの内容のまま

読み返しては打ち直し

打ち直しては躊躇って

結局は送れないまま

一人になったって聞いて

「今なら」って思ってみたけど

そんなに簡単じゃない

27文字だけなのに

誰にも話せない　言葉にできない

この想いは　いささか尋常ではない

人伝えに聞いた　あなたのこと

どうでもいいよ　とか思ったけれど

内心　嬉しく思えたり

同じ気持ち　味わったはず

「知らなくてもいいこと　知ってしまったから」

だなんて　そんな言葉　言わせない

いつまでも幸せにさせない

これで終わったわけじゃない

積もり積もったこの思い

逆襲の火蓋が切って落とされる

いつも通りの朝

隣にいない

でも平気

枕２つを独占

案外よく眠れた

何もなかったかのように

朝食もコーヒーも

ひとつでいい

かすかに残るのは

使われなくなった

マグカップ

相変わらずの毎日

あの日々は

おそらく夢だったのかも

そう思えば

少しは気が楽かな

そして今日も始まる

いつもの一日

分からないフリしていただけよ

軽く　上から目線

そんな事とっくに知っていたんだから

軽く　上から目線

どんな時も強気でいなきゃ

この心が折れちゃいそう

頑丈そうで脆い　今にも壊れてしまいそう

ウソツキ　ウソツキ　ウソツキ

今まであんなにたくさんの言葉

くれたのにね

ウソツキ　ウソツキ　ウソツキ

いまさら元に戻れない

分かってる　それくらいは

精一杯　これがセイイッパイ

泣かないだけマシだと思って

軽く　上から目線

きっとその心のどこかに

他の誰かがいるんだと

分かってるよ

それくらいは

ウソツキ　ウソツキ　ウソツキ

この時間が巻き戻ったとしても

いずれは訪れたはず

ウソツキ　ウソツキ　ウソツキ

出会ったころのあの思いは

もう尽き果ててしまったのね

最後くらい

最後くらいは

もっと優しいウソを

ウソツキ

ウソツキ

ウソツキ

私もウソをついてみた

もう嫌いだから

もう顔も見たくない

もう思い出したりしない

笑うたびに深くなる

笑うたびに多くなる

なだらかで優しいその目の

笑いジワを指でなぞる

くすぐったそうに

また笑って

また深く多く

そんな単純なことで

幸せになって

私も笑いジワが増えてく

幸せな分

増えてく

そっと触れる

頬と頬

一番近い距離にいる

なのに

その頬

冷たくて

何も応答しない

本当は分からない

お互いの気持ち

本当のこと隠してる

お互いの気持ち

一緒にいるだけで　幸せ？

だなんて現実は　無い

本当は　自分の居場所が欲しくて

でも　無理してる

一人になるのが怖くて

そんなワガママ　許されない

そんな毎日　退屈でツマラナイ

許されるのなら　あの頃に戻りたい

そうつぶやく　あなたの口元

いつの間にか　目元を潤ませて

誰にだってある　悲しき現実

そう思っていても　避けたい一心で

過去を思い出しては　つぶやく

今を生きようと思っても　しがみついてしまう

その手を振り放ってしまえば

息絶えてしまいそうな気がして

どうか　どうか　この現実を

夢にしてください　そう願っても

届かぬ声　静かになる鼓動

一瞬見せた　やさしい顔

さっきまで　ここにいたのに

最期の一滴　頬を伝って　枕を濡らして

まだある　この手の中に

最後の最後まで　その温もりをすくって

ただ　ただ　泣きじゃくることしかできない

無力で愚かだと　叱ってほしいのに

あなたは　静かに　ただ静かに

身体を休め　遠くへ　遠くへ

私の手を振り放って。

楽しかった　ただ無邪気に笑っていられて

ただ一緒に過ごすことだけが　嬉しくて

でも　余計な感情が邪魔をして

こんなにそばにいるのに

こんなに遠く感じて

どこかで聴いたような歌詞みたく

あまりに切なく　あまりに悲しい時間

自然と　その手を離す時がきたの

サヨナラ　いろんな時間にサヨナラ

サヨナラ　いろんな思い出にサヨナラ

サヨナラ　いろんな感情にサヨナラ

サヨナラ・・・

ちょっとだけ　ゆっくり休みたい

のんびりと　何も考えたくない

そんな日があっても

良いと思うのに

なかなかそんなこと

できない毎日

ちょっとだけでいい

ちょっとだけで。

言葉の端っこ、折りたたんでみる。

言いたいこと、全部言っちゃったら、

壊れちゃいそうで、怖いから。

そんなことばっかりしていたら、

何だか急に虚しくなるの。

でもそれは、お互い様なのかもね。

そうやって、気遣い気遣われて。

愛情表現のヒトツ、なのかもね。

あの人と一緒に過ごしている。

やりきれない思いばかり。

それでも、あなたが幸せなら、と。

そんな偽善を装ってみる。

それでラクになるのなら、それでもいいのか、と。

でもね、全然ラクにならない。

なんでだろう、なんでだろう、って。

本当はもっとそばにいたかったのに。

これでも私、幸せだから。

不幸せなんて思ったりしたら、

よけいに惨めだから。

いっぱい。

でも、泣いても何も変わらなかった。

笑ってるけど、笑ってない。

ウソの笑顔だけ、とりあえず並べてみる。

きっと、友達なんかじゃないから。

表面上だけの、上辺だけの、薄い、細い、人間関係。

ただ単に「つながってる」が欲しいだけ。

ただ、それだけ。

みんな、お互い、そう思ってる。

ただ、それだけ。

強くなんかない。

みんな勘違いしてる。

もっともっと、弱い部分を出したいのに。

「お前なら大丈夫」なんて言われたら、

何も言えない。